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『続報・放射能汚染地図』~観てほしいドキュメンタリー

 「見て欲しいドキュメンタリー」
先月下旬、そんなタイトルのメールを出し、感性が近いと思われる人に、ある番組の視聴を勧めた。
ETV
の『ネットワークで作る放射能汚染地図~福島原発事故から2か月』というドキュメンタリーだ。

 私は深夜の再放送を録画して見るつもりが、さわりを見たらそのまま終わりまで食い入るように観てしまった。観終わった後、心に澱が溜まったようで、なかなか寝付けなかった。

 ある40代の科学者が、福島で放射能汚染を個人的に調べ始め、公にされない汚染が明らかになってゆく様を、被害地域の日常生活と共に淡々と描いてゆく…。つい2か月前まで、豊かな自然に囲まれ、個々が伸びやかに営んでいた日常が、むごたらしく壊されてしまう現実、そして、情報開示や対策の遅れ…。
 この作品を制作するに当たり、おそらく、各方面からの圧力や、社内での検閲がかなり厳しくなされたことは想像に難くない。それでも2ヵ月という節目に特集と言う形で視聴者に情報を提供できたこと、また、深夜ではあったけれど総合テレビで再放送され、さらに、ETVで土曜日の午後3時に「再再放送」されたこと。反響の大きさが伺える。

 冒頭で、何故科学者が会社を辞めてまで個人的に福島での汚染濃度を調査しようとしたかが綴られる。彼はチェルノブイリなどにも個人的に赴いて調査をした実績があるが、今回の事故発生の際、所属先のシンクタンクから、調査しないように命じられた。有事のために今まで調査を重ねてきたのに、今まさにそれを活かすべきなのに、何故調査を禁じるのか?そこに見えざる手が存在するのが分かる。彼は、子供たちを守りたいとの気持ちから辞表を出し、個人的なネットワークで土壌汚染などを調べ始める…。

 すでに原発事故発生から3ヵ月か経とうとして、情報がかなり隠ぺいされていたことは明らかになっているし、東電もようやく真実を明らかにし始めた。、事故発生直後に速やかにデータを開示し、打つべき手を打っていたら、あるいは、手を打てなければ、国民個人個人に判断を委ねていたら、今のような状況にはなっていないはずだ。

 6月5日夜10時からETVで放送されるのは、その続編。
土壌汚染のサンプル調査の結果や、新たなホットスポットも伝えられると言う。

 政府への信頼感は失墜し、メディアも信憑性を失ってしまった。
政治の世界は、現実や国民感情から大きく乖離し、政治家の言葉もむなしく響くだけだ。

 これからは、個々のアンテナとネットワークで世の中の動きを集め、情報を独自に判断していかないと、自分の身を守れない。

 だから、観て欲しいドキュメンタリー。

『続報・放射能汚染地図』
NHK
 ETV 6月5日夜10時から
(この日はETV特集が2本立てなので、録画の際は注意!10時からの番組)

2011年6月5日記)

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