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小笠原1997~豊かさの価値

 ユネスコの世界遺産に小笠原が登録されることが正式に決定した。

 1997年9月に訪ねた小笠原の風景が蘇った。

 ダイビングが目的の一人旅。
でも、抜群の透明度の海の中、素潜りでも十分に色とりどりの魚の群れを眺められることが分かり、旅の後半はもっぱらシュノーケリングを堪能した。

 忘れられないのが、ドルフィンスイム。
イルカの出没ポイントに小型ボートで近づきシュノーケリングをしていると、好奇心旺盛なイルカが近づいてくる。海の中を漂っていたら、5メートルほど先にイルカが!「どうしたの?」とでも言うように小首を傾げたあと、くるりと方向転換して泳ぎ去ってしまった…。数十秒、イルカと見つめあった…、あの不思議な感覚、小首傾げたイルカの表情は今でも鮮明だ。そう、映画『グラン・ブルー』のワンシーンのようだった。
 同じグループの女性が、ボートに戻るのが遅れてしまった。すると、あちこちからイルカが集まってきて、その女性を取り囲み、まるで支えるようなしぐさをしたのだ。私たちは、一体なんだろう、とボートから見詰めるばかり…。
イルカの母性本能で、ボートに戻るのを手助けしようとしていたのだろうか。

あれから14年経ち、テレビも携帯電話も繋がるようになったけれど、未だに小笠原にゆくには、丸一日かけて大海原を航行するほか術がない。
「でも、だからこそ、この島の自然を堪能できるんだよね」
「飛行機であっという間に来られたら、この自然の有難さが分からないかもしれないね」
「それに、この船旅を乗越えてまで小笠原に行きたい!っていう気持ちがない人には来て欲しくないよね」
帰路の小笠原丸で、旅で知り合った友とそんな会話をしたものだ。

 医療や生活の利便性などの問題もあり、住民からは、定期空路を確保して欲しいとの要望も勿論あるだろう。自然に魅せられて住みついた若者との意見の相違があるとも聞く。逆に、観光化による生態系への影響もこれから考えて行かなければならないだろう。

 でも、かつて小笠原で2シップ過ごさせてもらった身としては、類を見ないこの豊かな自然を守ってほしいと切に思う。

 価値観は人それぞれ。ライフスタイルもその人なりに違う。

 私は、便利な生活より、豊かな自然を未来の子供に託したい。

2011年6月25日記)

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